マルセイユ石鹸ビッグバーのしっとり感について

こだわり商品研究所の20年にわたるロングセラー商品であるマルセイユ石鹸ビッグバー。
マルセイユ石鹸ビッグバーは、オリーブオイル石鹸です。
洗うと、すべすべしっとりするのが特徴です。
この使用感に魅せられて、長年続けて愛用してくださるお客様が多いです。

さて実は、このすべすべしっとり感を感じる理由は、じつは「オレイン酸」の働きなのです。
オレイン酸は、オリーブオイルのメインの脂肪酸です。
オリーブオイルを構成する脂肪酸のうち約70~80%がオレイン酸です。

オレイン酸は、オリーブオイルから見つけられたとも言われています。

石鹸はアルカリ性ですから、皮脂を洗い流します。
ただ、皮脂は常在菌にとっても重要な栄養素。
除去するだけでなく、皮脂を差し替えてあげる必要があります。
オリーブオイル石鹸がオレイン酸の働きでしっとりするのは、除去した皮脂を一部差し替えることができているからと考えることもできます。

牛脂などの油、飽和脂肪酸でできた石鹸などで洗うと、非常にさっぱりします。
ただ、肌がつっぱったような感じを受ける場合もあるかもしれません。
これは、皮脂を取りすぎて肌のバリア機能が働いていない状態になっているということです。

それを、化粧水などで元に戻すこともできますが、肌の状態は洗顔の度に大きくマイナスにぶれてしまいます。結果、肌が育ちにくいということに繋がるかもしれません。
ですから、洗顔後に肌をマイナスの状態にしないことが大切だともが大切だという意見も聞きました。

さて、ここで油と脂肪酸の話です。

オリーブオイルは、オレイン酸が主体だと言いました。
一価不飽和脂肪酸に分類されます。
オリーブオイルは、融点は10度以下です。
常温では、液体のままです。
パーム油は、パルミチン酸とステアリン酸が多く飽和脂肪酸にカテゴリーされています。
融点は、27~50度あたりということです。
ものによって違うのかもしれませんが、常温で個体です。
ということで、パーム油は、石けんを固くする油として使われるのです。

ビッグバーは、以前はパーム油を配合していました。
この理由のひとつは、石鹸を固くするためと考えられます。

ところが、商品説明に書かれている通り、世界的な環境問題でパーム油の使用を減らそうという流れの中で、使用をやめました。
そのことによって、オリーブオイルの比率が高くなりました。
これは、常温では固体のパーム油がなくなり、常温で液体のオレイン酸が増えることで、石けんが以前より多少柔らかくなったことを意味します。

と、同時に、オレイン酸の比率が高くなったことで、お肌をすべすべしっとりさせる成分が多くなったことを意味します。

お肌の常在菌の好物である皮脂の原料の供給が増えるということになります。

そう考えると、マルセイユ石鹸ビッグバーは、より進化したと考えることができるような気がします。

●マルセイユ石鹸ビッグバー
https://www.kodawari-lab.com/item/6.html

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